柚木麻子 あいにくあんたのためじゃない/柚木麻子 短編6編。 『めんや 評論家おことわり』ラーメン愛好家・佐橋が炎上。「中華そば のぞみ」に謝罪を申し入れるが、はたして。あー、実際にこういう迷惑系、居そう…。ラスト、スッキリ爽快、だけで終わらせない後味、好きです。 『BAKESHOP MI... 2024.10.05 柚木麻子
青崎有吾 体育館の殺人 /青崎 有吾 クイーン読んだことのない人間が平成のクイーン初読みです。傘一本から立て板に水の如くたたみかける解決編のスピード感が心地よかった。そして現場の構造がシンプルなのも良かった。←これは最近いくつも部屋がある奇怪な館の見取り図とにらめっこすることが... 2024.10.05 青崎有吾
千早茜 男ともだち/千早茜 イラストレーターとしての仕事が軌道に乗っているが本当は絵本作家になりたい気持ちを燻らせている神名には同棲している恋人・彰人がいる。医者の愛人・真司もいる。身体の関係をもたない「男ともだち」であるところのハセオもいる。 うーーん、男ともだちに... 2024.10.04 千早茜
古谷田奈月 フィールダー /古谷田 奈月 虐待、小児性愛、ネトゲ依存、ネット炎上、セクハラ、パワハラ…昨今の社会問題をこれでもか!と詰め込んだ、作者の熱量がただただ凄いカオスな作品でした。そしてカオスなまま終わりました(笑)。「かわいい」って、恋に落ちることと似ていると思う。理屈で... 2024.10.04 古谷田奈月
原由美子 スタイルを見つける/原由美子 表紙から想像するよりも硬派なエッセイ…というか自叙伝に近い。 制服に関して、「もし志望校に制服があったら、むしろラッキーととらえていい」というくだりがあり、自分の母校を思い出した。 ~ここから自分語りです~ 普通の公立高校だったのだがかなり... 2024.10.03 原由美子
アンソロジー あなたへの挑戦状 /阿津川 辰海,斜線堂 有紀 人気作家2人による競作。面白くないわけがない!特に「ありふれた眠り」はとても私好みだった。自分の上位互換である(少なくとも兄からはそう見える)妹に対する兄のどうにもならないもやもやした気持ちがきめ細やかに描かれていて、謎がどうとかよりもむし... 2024.10.03 アンソロジー
古矢永塔子 〈ネタバレあり〉夜しか泳げなかった/古矢永塔子 難病の同級生を亡くした過去のある高校教師・卯之原朔也は、今話題のWeb発の恋愛小説が、かつての同級生と自分とだけしか知らないはずの“僕たちだけの物語”であることに気が付く。困惑しながらも覆面作家ルリツグミの正体を独りさぐるが、なんと張本人が... 2024.10.02 古矢永塔子
南原詠 特許やぶりの女王 /南原 詠 人気Vtuver所属の事務所が特許権侵害で訴えられそうになる窮地を、凄腕の弁理士・大鳳未来がスーパーマン並みの活躍で救う。今の時代ならではのミステリーだし、弁理士の仕事という普段馴染みのない世界を垣間見ることができて面白かった。でもこういう... 2024.10.02 南原詠
リト@葉っぱ切り絵 葉っぱ切り絵いきものずかん/リト@葉っぱ切り絵 小さな葉っぱの上で紡ぎ出されるいきものたちの、小さな物語。手のひらにおさまるくらいの葉っぱにこれだけ細かい(ほんっとーーーに細かい!)切り絵を創るのはすごい集中力がいるんだろうなあ、と感嘆。写真の背景まで生かした「アライグマ」の作品がアイデ... 2024.10.01 リト@葉っぱ切り絵
芦沢央 雨利終活写真館 /芦沢 央 作者得意のイヤミスを期待して読んだらなんかいい話やん!!!(涙)。ミステリーだと思って読み始めるとかなり簡単に序盤で真相が分かってしまうので、終活で遺影を撮るために写真館を訪れる人々の心温まる物語…だと思って読むと良いかと。ハナの言動に物申... 2024.10.01 芦沢央