まだ青臭い弁護士木村と、キレッキレ先輩弁護士高塚のコンビがいい味出してるリーガル・ミステリー短編集。
黒野葉月に全く共感できず(もうちょっと自分を大事にしろ、と不要なお説教したくなるのは私だけか)読むのを止めようかと思ったが、石田克志の子どもへの愛ゆえの強かさに舌を巻き、三橋春人の粘着質な周到さに木村に同情を覚え、小田切惣太と遥子の絆に打ちのめされた。
法律の網の目をかいくぐるあるいは法律を逆手に取って相対してくる依頼人がこれだけ多いと木村の胃に穴があくのではと心配になるが、日本の法律について考えさせられた。