2024-09

伊藤絵美

セルフケアの道具箱 /伊藤絵美

精神医療の現場で行われている心理療法を、ひとりでできる範囲内でめっちゃ噛み砕いて説明してくれる本。認知行動療法やコーピング、マインドフルネスって言葉の響きはムズカシイけど、ほうほうこういうことなのね。日々のルーティーンに取り入れられそうなこ...
町田そのこ

星を掬う /町田 そのこ

母に「捨てられた」千鶴は早くに父親も病で亡くし、DV夫に搾取され、勤め先のパン工場の廃棄パンでなんとか生きていた。ラジオ番組へ投稿した母との思い出話が、母の今の娘、恵真の耳にとまり、再会へ。しかし母は若年性認知症を患っており…。もはや自身の...
芦沢央

魂婚心中 /芦沢 央

SF多めの短編集。うーん、芦沢さんはやっぱりミステリかホラーの方面がお強いんじゃないでしょうか…。色んな挑戦を見守りたい気持ちも勿論ありますが、いつものぐいぐい引っ張り込んでくれる感じが味わえず、残念。お得意のリアリティのあるイヤミス、怖い...
芦沢央

<ネタバレあり>いつかの人質 /芦沢 央

12年前に誘拐(間違えて連れてきてしまった場合も法律的には誘拐に分類されるんですかね、やっぱり。そして一瞬目を離した母親が非難されるこの世の中。)された愛子は、視力を失う。そして再び、初めて親の介助無しで友だち(だとも思えないけど)と共に訪...
浅倉秋成

俺ではない炎上 /浅倉 秋成

ネットの炎上で殺人犯に仕立て上げられる話。こっっわー。(こんな変な日本語使ったら怒られちゃうんかな 笑)してやられたり。まんまとミスリードのお誘いに引っかかり、派手に騙されました。でも一回読んだだけでは理解できなかったので、分からなかったと...
万城目学

六月のぶりぶりぎっちょう /万城目 学

中編二編。『三月の局騒ぎ』北白川の古ーい女子寮には14回生以上(?!)の住人「キヨ」が居る、という噂を聞き、「坊っちゃん」ファンの若菜は心を踊らせるが、果たして。『十二月の都大路下ル』を先に読んでおいた方が楽しめるかもしれない。『六月のぶり...
青山美智子

お探し物は図書室まで /青山 美智子

本を読むって、社会とつながることなのかも。私は定義的には「ひきこもり」に(多分)分類される人間だけれど、社会と分断されて寂しいとは感じていない。それは夫や少数精鋭の友だちに恵まれていることも大きいけれど、日々、物語やエッセイ、ハウツー本、雑...
青崎有吾

11文字の檻 /青崎 有吾

デビュー十周年記念短編集。他のアンソロに入ってたり、漫画の二次創作が入ってたり(元ネタを知らない私はわけがわからんかった。)ごった煮感は強いけど、書き下ろしの表題作だけでも読むべし。政権批判で捕らえられた官能小説家が施設を脱出するための11...
リト@葉っぱ切り絵

いつでも君のそばにいる /リト@葉っぱ切り絵

一読してまず単純に、すごいなー、細かいなー、葉っぱ一枚でここまで表現できるなんて、と感服。そしてもう一読、今度はじっくり味わって読む。一枚の葉っぱの中で密やかに紡がれる優しい世界。心が疲れた時に、お守りのような一冊。おすすめです。葉っぱ切り...
金子玲介

死んだ山田と教室 /金子 玲介

2年E組の人気者・山田が車に轢かれて死亡、スピーカーに憑依。2-Eが大好きで、声だけの存在になって帰ってきた山田は一体いつになったら成仏できるのか?んー、男子校ノリは面白かったし、仲良しクラスでも一枚岩ではないドライさとか、何より感情の爆発...