2024-11

綿矢りさ

嫌いなら呼ぶなよ /綿矢りさ

久しぶり過ぎてほぼほぼ初めましてな綿矢りささん、え、面白いやん!深夜のテンションじゃないと読めないけど。主人公が(なんなら脇キャラも)全員ヤバい奴で、現実にいたら全力で距離を置く。でもアクの強さがクセになって、遠巻きに観察したい。めっちゃ感...
新川帆立

帆立の詫び状 てんやわんや編 /新川 帆立

面白かった。あえて苦言を申し上げるなら、一行開けを多用するのやめてほしい。ここで一行開ける必要ないやろ、というとこでポコポコ一行開けがあり、停止中のエスカレーターに乗ったり降りたりする時のあれを何度も味わうような感覚に陥ってしまった…。でも...
伊坂幸太郎

ペッパーズ・ゴースト /伊坂幸太郎

飛沫感染でその人の未来が一瞬見えちゃうことがある壇先生。猫を虐待した人間に報復を与える仕事をする二人組。別々に見える物語がどう絡んでいくのか、ワクワクしながら読み進めた。(タイトルの意味知らなかったけど、なるほどね。)私たちも小説の登場人物...
山口裕之

「みんな違ってみんないい」のか? ――相対主義と普遍主義の問題 /山口 裕之

タイトルのキャッチーさとは裏腹に(私にとっては)難解な哲学の本。昨今の世の流れにある「人それぞれ」という一見寛容に思える言葉の無責任さ、冷たさに切り込み、ではどうしたら良いのか?というのを考察している。ポイントは「より正しい正しさ」を、「当...
ルイス・キャロル

完全版 アリス物語 /ルイス・キャロル

まず、扉絵と挿絵が忘れた乙女心をくすぐる!なんと1916年(マーガレット・タラント)のもの。芥川龍之介・菊池寛共訳と銘打たれているものの、更に澤西祐典が手を加え追訳しているので厳密には3人の、そして下訳を担った名も無き『・(ナカグロ)』氏も...
SCRAP

十人の憂鬱な容疑者 素敵なパーティ、死体がふたつ /SCRAP

ヒントがない!ので、詰む人もいるのでは…。でもめっちゃ頭の体操にはなる。物語としてもちゃんと成立してる。小さい頃やった、ページを行ったり来たりするゲームみたいな本を本格的にしたらこんな感じになるんかな。謎解きが私には難しくて頭から湯気が出そ...
小川洋子

耳に棲むもの /小川洋子

補聴器のセールスマンを軸に繰り広げられる、静かな物語たち。『骨壺のカルテット』長年、補聴器のセールスマンをしていた父が亡くなった。父が生前信頼を寄せていたL耳鼻咽喉科の院長先生が手を合わせにやってきてくれたが。『耳たぶに触れる』収穫祭で行わ...
瀬尾まいこ

掬えば手には /瀬尾 まいこ

え、「そして、バトンは渡された」よりこっちの方が断然好み!良い!人の心を読める特殊能力を持つ梨木匠。なのにバイト先で出会った常盤さんの心だけは全く読めなくて…。パワハラ店長がどうしてパワハラ店長になるに至ったのかが明かされて、段々かわいく思...
住野よる

恋とそれとあと全部 /住野 よる

設定、主人公にいまいち入り込めず。数ヶ月前に夫が自殺したばかりの遠い親戚の家に学校の課題と称して取材しにクラスメイトと2人で押し掛けるっていうのがまずちょっと引きました。そりゃ娘さん怒るよ。普段から親しくてサブレのタナトフォビアとかについて...
道尾秀介

〈ネタバレあり〉DETECTIVE X CASE FILE #2 ブラックローズ /道尾秀介

〈ネタバレあり〉って書いたけど、できるだけネタバレしないように書きます。 1が良過ぎたせいでめっちゃ期待してたんやけど…、期待し過ぎた。正直、コレで五千円ってちょっとどうかと思う。うーーん、頑張って色々仕掛けを考えたんやなー、とは思うけど、...