村山由佳 命とられるわけじゃない /村山 由佳 逝ってしまったもみじが「着替えて」戻ってきたかのようなお絹との出逢い。スピリチュアルなことは信じないけれど、人間なんかには預かり知ることのない運命や奇跡って絶対ある。謙虚な姿勢で生きなはれ、と猫に背筋をてちてち、と叩かれている気分になった。... 2024.12.04 村山由佳
アンソロジー 東大に名探偵はいない /アンソロジー 新川帆立さんが「下品な企画が来たので思い切り下品な作品を書いたぜ!」とどこかで宣っていたので手に取った、東大卒生と東大生によるアンソロジー。編集さんがどういう風に依頼したのかは知らないが、「東大」というテーマが一番生きているのは結城真一郎さ... 2024.12.03 アンソロジー
白井智之 名探偵のいけにえ/白井 智之 多重解決、特殊設定、と流行りの要素てんこもり。そしてカルト教団による集団自殺って実際にあった事件なんだ、と戦慄。序盤から綺麗に伏線が張られ、それを一つ一つ丁寧に回収し、何度もどんでん返しを繰り返し、最後まで手抜かり無くミステリ小説としてきっ... 2024.12.03 白井智之
米澤穂信 氷菓 /米澤 穂信 省エネ少年ホータローが放埒な姉にけしかけられて古典部に入部し、仲間と共に日常の謎に巻き込まれていくお話。なんだか言い回しが古いなあと思ったら20年以上前の本なのね。キャラを際立たせるという意味では成功してるんだろうけど、全員喋り方が痛い。謎... 2024.12.02 米澤穂信
高瀬隼子 おいしいごはんが食べられますように /高瀬 隼子 胸焼けがする…と思いながら、最後はスッキリ終わらせてくれるよね?と期待しながら読んだけど最後まで胃がムカムカした。体調悪くて早上がりして何でお菓子作って職場に持ってこれるのか芦川さん。二谷さんも何考えてるのか謎過ぎる。ここから自分語りなのだ... 2024.12.02 高瀬隼子
斜線堂有紀 回樹 /斜線堂 有紀 著者初のSF短編集。なんとなく「楽園とは探偵の不在なり」を思い出させる。本当の愛の定義、骨にまで刻まれた信仰、映画の魂、人の生死の意味、人種差別、そして再び愛とは何か。6編のテーマはそれぞれ違うけれど、行き着くところは、人って死んだらどこに... 2024.12.01 斜線堂有紀