多彩な短編5編。
感想を書くと全部ネタバレになりそうなのでざっくり粗筋だけ。
やっぱり白井さんは長編がいいなー、とは思うものの、粒揃いの短編集でした。
『最初の事件』
まだ小学生の“名探偵”リョータは学校で起きた事件を解決しようと奮闘する。
一方、北アフリカ某国で追い詰められた独裁者ガダイは「西欧を迎え撃つ新兵器がある」と発表する。
全然関係なさそうな二つの話がどう絡むのか?
『大きな手の悪魔』
言葉で人を操る死刑囚・貴美子は人類を救うことができるのか。
『奈々子の中で死んだ男』
組から追われる身となった男は幽霊になる。
そして死んだはずが生き返った女は、郭街から逃れる為に毒殺犯を探す。
『モーティリアンの手首』
かつて自分たちの祖先が滅ぼした異星生物の化石を掘り当てようと目論む三人組は奇妙なことに気がついてしまう。
『天使と怪物』
未来を予知できる姉をもつウォルトは見世物小屋で働くことになるが、事件を切欠に、かつて姉を“天使の子”として利用していた牧師・ノーマンに再会する。