子どもみたいな親のもとに生まれたこと(特に櫂の母親は最後までヤバい)、小さすぎて他人の噂話くらいしか娯楽のない島に住んでいることを除けば、どこにでもいそうな高校生2人を描いた恋愛小説。
花火よりお互いを見つめていたい、そんな眩しい季節も束の間、大人になるにつれすれ違いは増えてゆき…。
切なかった。
救いは高校に現実問題の解決を手伝ってくれるような奇特な先生がいたことだろうか。
優しさと弱さをはき違えないように教えてくれた父の浮気相手というロールモデルがいたことも、皮肉にも暁海の人生には不可欠だったに違いない。