ヨシタケシンスケ

あるかしら書店 /ヨシタケ シンスケ

二割現実、八割妄想でできてる奇妙な本。ヨシタケさんの描く世界は、きれい事だけじゃないのにいつもとても優しい。皆がこうだったなら、もう少し平和なのにな、と思う。特にこの本は、本好きならこんな世界線で生きてみたいなーと思っちゃうような世界。「上...
降田天

<ネタバレあり>すみれ屋敷の罪人 /降田 天

戦争が絡むお話は苦手なのに最後まで読んでしまった…。うう。昭和初期のスミレに包まれたお屋敷。温厚な主と美しい三姉妹、沢山の使用人たち。(←こういう設定、大好物です。)その穏やかな日常に爆弾を落としていく戦争というばけもの。少しずつ、でも明ら...
凪良ゆう

滅びの前のシャングリラ /凪良 ゆう

ごめん、雪絵の親が本っっ当に無理なんだが。実の子どもが生まれて嬉しいのは分かるけど、その子に「真実子」とか名付けるあたり無神経過ぎて反吐が出る。自分たちのことしか見えてない。雪絵は友樹たちと「家族」になれて本当に良かった、救われた、と思う。...
今村昌弘

<ネタバレあり>屍人荘の殺人 /今村 昌弘

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福井県立図書館

100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集 /福井県立図書館

ふふっ て笑わせて貰えました。司書さんてすごい… しかし、古今東西の書籍について1人の人間が網羅できるのん?って単純に疑問。ここから自分語りになってしまうのですが、その昔書店員やってました。困る問い合わせ一位は「さっきテレビで紹介されてたや...
瀧羽麻子

博士の長靴 /瀧羽 麻子

悪い意味で退屈な児童文学ぽくてテンポが悪くて読みづらかった。もう一回読んだら面白いと思えるのかもしれない、スルメ本なのかも。(多分読まないけど。)ある意味ミステリー小説の面もあって、度々前の章に戻って確認したくなる伏線も張られていたり、(で...
辻村深月

鍵のない夢を見る /辻村 深月

皆真っ当に生きようとして、恥ずかしい思いをしたり、後悔したり、道を間違えたり。読んだ後「人間だもの。」(みつを)って呟いてしまう。どの短編も舌にいつまでも苦味が残るような、鍵のない夢を見たような後味の悪さがこの本の持ち味だろうか。りっちゃん...
道尾秀介

N /道尾 秀介

寄木細工のように美しい短編集に見える長編。「ん?これはどういうことだ?」って思う点があってもそれが違う話で明らかにされたり、終わったと思った話が違う話でドンデン返されたり、良い人が悪い人だったり悪い人が良い人だったり、まあ頭の中の整理と感情...
斜線堂有紀

夏の終わりに君が死ねば完璧だったから /斜線堂 有紀

「恋に至る病」が良かったので期待してしまった分、勝手にちょっとがっかりしてしまった。愛情とお金というすごく現実的なテーマが重い割にはリアリティに欠ける印象。死んだら金塊になるとはいえ、たった1人しか収容されていないサナトリウムなんてどうやっ...
青山美智子

猫のお告げは樹の下で /青山 美智子

日々のモヤモヤ、イライラ、苦しい感情を、清風でサーッとお祓いしてもらったような読後感。悩める日本人全員に読んでもらいたい。めったに姿を現さない、不思議な神社猫ミクジがくれるお告げのタラヨウの葉に書かれた言葉は、貰ったその人にしか見えず、でも...