久しぶりにキレと説得力とテンポの良いミステリーを読んだ。
普通に徹夜で一気読みしてしまった。
仮説に次ぐ仮説、及びその反証、で話が進むのが面白い。
でもこの本の白眉は「人間に奇蹟が可能なことを、証明したいのだ。」という端から見ると変人奇人でしかない探偵(作者)からの訴えかけだろう。
そして、自分が助からないと分かっていてなお少女を守り、自分が居なくなった後のことまで考えて行動した少年は間違いなく聖者だと思う。(←これも仮説だけれど、真実だったと信じたい。)
血みどろのお話ではあるけれども、最後は心温まる、良書。