雨穴 変な家 /雨穴 この家の間取り、何かがおかしい…。と、ホラー感強めに始まり、その正体を探ってゆくと、恐るべき因習が。段々ミステリー感強まっていくのが面白い。田舎って時々(ここって現代日本よね?)って聞きたくなるくらい良くも悪くも時間の流れが止まってることが... 2024.09.08 雨穴
町田そのこ コンビニ兄弟 /町田 そのこ コンビニの明るすぎる白い蛍光灯が苦手だけれど、「テンダネス門司港こがね村店」は照度低めの優しいオレンジ色の光に包まれている。重めな話が多めだけれど、語り口調が適度に軽く、更に各キャラの濃さ(ちょっと渋滞してる)で、漫画のような感覚で読めます... 2024.09.07 町田そのこ
凪良ゆう わたしの美しい庭 /凪良 ゆう 1つの答えをもらった気がした。私は子どものころから周りがなんとなく理解していることを理解するのが苦手で、でも理解できない、と言うと大人に困った顔をされるので仕方なく分かったようなふりをして、分からないままそのまま年齢だけ重ねてしまった。「自... 2024.08.30 凪良ゆう
浅倉秋成 六人の嘘つきな大学生 /浅倉 秋成 自分の就活の苦労を思い出してつらーい気持ちになるかも、と敬遠してたけど、気が付いたら一気読みしてました。就活生と企業のバカバカしい嘘の吐き合いをここまで皮肉にリアルに書かれると最早笑うしかない。笑えないけど。内定を得るために他の候補者たちの... 2024.08.29 浅倉秋成
辻村深月 ツナグ /辻村 深月 「使者(ツナグ)」に依頼すると、人生で一回だけ死者に会うことができる、というファンタジー設定なのに、まんまと泣かされてしまった。会えたとして、それが前を向いて生きることにつながるのか一生後悔を抱えて生きることになるのか。特に嵐と御園の女の「... 2024.08.26 辻村深月
斜線堂有紀 <ネタバレあり>恋に至る病 /斜線堂 有紀 ネタバレあり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・かわいい表紙に騙されてラノベ系か?と手に取った自分はバカ。景は「ただ一人だけは愛した化物」だと信じたいと思いながら... 2024.08.24 斜線堂有紀
今村昌弘 <ネタバレあり>屍人荘の殺人 /今村 昌弘 <ネタバレあり>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・... 2024.08.21 今村昌弘
一穂ミチ <ネタバレあり>スモールワールズ /一穂 ミチ スモールワールズとはなんぞやと思って手に取ったけれど、「確かにこれはスモールワールズだ」と、妙に納得をしてしまった。私たちがネオンテトラの水槽を覗き込むように、神さまが人間の世界を見下ろしたらこんな感じなのかもしれない。ちっぽけで愚かで無力... 2024.08.15 一穂ミチ
井上真偽 その可能性はすでに考えた /井上 真偽 久しぶりにキレと説得力とテンポの良いミステリーを読んだ。 普通に徹夜で一気読みしてしまった。 仮説に次ぐ仮説、及びその反証、で話が進むのが面白い。 でもこの本の白眉は「人間に奇蹟が可能なことを、証明したいのだ。」という端から見ると変人奇人でしかない探偵(作者)からの訴えかけだろう。 そして、自分が助からないと分かっていてなお少女を守り、自分が居なくなった後のことまで考えて行動した少年は間違いなく聖者だと思う。(←これも仮説だけれど、真実だったと信じたい。) 血みどろのお話ではあるけれども、最後は心温まる、良書。 2024.08.13 井上真偽
小野不由美 <ネタバレあり>白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 /小野 不由美 読まないと!決めていたのに!! (シリーズ全部読んできたけど最早記憶の彼方だし、読み返してたら壮絶に時間がかかる。) 図書館で目があってしまったが最後…。 序盤から息を飲む展開。 100ページ読んだだけで最早泣ける。 それにしても、この小説の登場人物(特に李斎)は、何故人のためにここまで行動できるのだろう。 心の中で思いやることはできても、実際に見知らぬ他人(しかも良く思われてない)に、大きなリスクをおかして何かしてあげられる人間は尊い。 事態が進展してるようなしてないようなもやっとした感じ満載で次巻へススム。 2024.08.12 小野不由美