医療ミステリ入門としては面白かった。
連作短編集だけど、1話目と最終話はつながっていて、それが終盤で長編小説的クライマックス感を演出している。
最後は鷹央、がんばれ…!と応援したくなる。
あえて苦言を呈するなら…悪い意味でのラノベ感の強さと、(おそらくこの小説の一つの柱であろう)緻密な医療知識の描写との乖離が大きすぎてちぐはぐな印象を受けた。
鷹央は、本人はコミュ力無いことをコンプレックスに思ってるようだけれど、だったら尚更、無駄に偉そうにしちゃう癖を直そうとしたらどうなの?と、要らん助言をしたくなってしまった。