小学校に上がって間もなく父親の仕事の都合でアフリカに引っ越すことになったまどかは、ガードドッグの虎に出合う。
人間には絶対服従、なのに時折剥き出しになる野生。
時に脅えながら、けれどまどかは虎への愛を信じて疑わない。
そして、決して日本で首輪を嵌めて一緒に生きてはいけないのに訪れる別れの時。
今の恋人には絶対分かって貰えない形の愛情、それでも受け取ってしまう婚約指輪は首輪に似ている。
短いお話の中に重いテーマがギュッと詰まっていた。
うーん、犬に限らず生き物と分かり合えるとは私は思わないなー。
だって言葉が通じ合うはずの人間同士ですらすれ違うこと多数。
ましてや他の生物と分かり合えた気になるのは危険なのでは。
それと「愛」は違うのかもだけど。