母に「捨てられた」千鶴は早くに父親も病で亡くし、DV夫に搾取され、勤め先のパン工場の廃棄パンでなんとか生きていた。
ラジオ番組へ投稿した母との思い出話が、母の今の娘、恵真の耳にとまり、再会へ。
しかし母は若年性認知症を患っており…。
もはや自身の一部と化した哀しみを消すことは可能なのだろうか。
メリメリと剥がしたら失血死するだろう。
結城は、そういうものは十代で整理しておけなどとのたまったが、そんな簡単なものではない。
母と娘で「星を掬う」ラストに希望を見いだせたのがせめてもの救いだった。
重いので元気な時にどうぞ。