クララとお日さま /カズオ・イシグロ

カズオ・イシグロ

読み始めたところでデトロイトビカムヒューマンを思い出した。
決定的に違うのは、AIが感情を持っているのが「普通」とされる世界観であるところだろうか。

ではAIと人間の差とは?
人間の身勝手さに対して、クララが人間に対して負の感情を持つことは決してなかった。
どんなに邪険に扱われても、(おそらくロボット三原則に則っているのだろう)決して抗わず思いやりに満ちた存在だった。

大人になったら棄ててしまうなんて、それは「親友」なのか。
ジョジーはそこに何も思わないのだろう、それが「普通」だから。

人間の傲慢さが最早哀れに思えた。

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