ホラーのような、現代病理を切り取ったような、怖さと哀しさが交じり合った短編五編。
読み終えて、まず、ルミネッセンスという単語の意味を調べた。
熱を伴わずに発光すること、冷光…なんか分かったような分からんような。
蛍の光をイメージしたら合ってるのかな?
幽霊が出る、と噂の古い団地と貯水池。
淀んだ池の水のようなヘドロみたいな日常におとずれる安らかな休符。
けれど休符が打たれなくなったとき、多くの人は休符を求めすぎて自分を見失い、もがき、苦しみ、時に狂ってしまう。
花乃のように前を向ける健やかさは自分にあるだろうか。
