スモールワールズとはなんぞやと思って手に取ったけれど、「確かにこれはスモールワールズだ」と、妙に納得をしてしまった。
私たちがネオンテトラの水槽を覗き込むように、神さまが人間の世界を見下ろしたらこんな感じなのかもしれない。
ちっぽけで愚かで無力で、でもなぜこんなに愛おしいのだろう。
最終話で「後輩」は、まさか本当に自分がネオンテトラより早く死んでしまうなんて思いもせずに「先輩」に「俺のほうが先に死んだらかわいそう」と言ったのだろう、と思うと胸が締めつけられる。
(もしかして予期していたのかも、だとしたら更に悲しい)