人生にはぐれてさまよう老若男女が、螺旋階段を降りた先には双子のおじいさんとアンモナイトの所長が待っている。
困った時のうずまきキャンディはお一人様一個まで。
時代が螺旋を描いて繋がっているように、六編各話が少しずつ繋がっている。
このあたりの手法が実に上手く、さすが青山美智子さん。
誰しも外巻さんと内巻さんに「ナイスうずまき!」って言ってもらいたい時、あるだろうな。
そんな時のために物語の力ってあるんだよ、という作者のメッセージが胸に沁みる。
時代を超えて語りかけてくる本たちが尚更愛しく思える、そんな一冊でした。