万城目学 六月のぶりぶりぎっちょう /万城目 学 中編二編。『三月の局騒ぎ』北白川の古ーい女子寮には14回生以上(?!)の住人「キヨ」が居る、という噂を聞き、「坊っちゃん」ファンの若菜は心を踊らせるが、果たして。『十二月の都大路下ル』を先に読んでおいた方が楽しめるかもしれない。『六月のぶり... 2024.09.16 万城目学
青山美智子 お探し物は図書室まで /青山 美智子 本を読むって、社会とつながることなのかも。私は定義的には「ひきこもり」に(多分)分類される人間だけれど、社会と分断されて寂しいとは感じていない。それは夫や少数精鋭の友だちに恵まれていることも大きいけれど、日々、物語やエッセイ、ハウツー本、雑... 2024.09.16 青山美智子
青崎有吾 11文字の檻 /青崎 有吾 デビュー十周年記念短編集。他のアンソロに入ってたり、漫画の二次創作が入ってたり(元ネタを知らない私はわけがわからんかった。)ごった煮感は強いけど、書き下ろしの表題作だけでも読むべし。政権批判で捕らえられた官能小説家が施設を脱出するための11... 2024.09.15 青崎有吾
リト@葉っぱ切り絵 いつでも君のそばにいる /リト@葉っぱ切り絵 一読してまず単純に、すごいなー、細かいなー、葉っぱ一枚でここまで表現できるなんて、と感服。そしてもう一読、今度はじっくり味わって読む。一枚の葉っぱの中で密やかに紡がれる優しい世界。心が疲れた時に、お守りのような一冊。おすすめです。 葉っぱ切... 2024.09.15 リト@葉っぱ切り絵
金子玲介 死んだ山田と教室 /金子 玲介 2年E組の人気者・山田が車に轢かれて死亡、スピーカーに憑依。2-Eが大好きで、声だけの存在になって帰ってきた山田は一体いつになったら成仏できるのか?んー、男子校ノリは面白かったし、仲良しクラスでも一枚岩ではないドライさとか、何より感情の爆発... 2024.09.14 金子玲介
小川糸 旅ごはん /小川 糸 飯テロ作家(勝手に命名しましたすみません。)の重鎮、小川糸さんによる旅先で出会った食のエッセイ。バルト三国、ドイツ、フランス、イタリア…出不精過ぎる私にとっては、疑似海外旅行を楽しむ気分。聞いたこともない名前の料理、異国の文化。(個人的には... 2024.09.14 小川糸
新川帆立 帆立の詫び状 おっとっと編 /新川帆立 2022年10月~2024年4月のエッセイをまとめたもの。バッグ愛を拗らせた上に時計にまで手を出す。車には手を出さない!と宣言されておられるけどフリだよね…(ニヤニヤ)。「くそウザいやつにかぎって、時計の趣味だけは良い」ってほんまかいな。デ... 2024.09.13 新川帆立
芦沢央 今だけのあの子 /芦沢 央 イヤミスっぽく始まるけど、温かな気持ちで読み終われる、「理由」に纏わる5つの短編。仲良しグループで1人だけ結婚式に呼ばれなかった理由。亡くなった親友の部屋から帰らない理由。子どもが絵を無くした訳を答えなかった理由。友だちの好きなことに自分を... 2024.09.13 芦沢央
古内一絵 東京ハイダウェイ /古内 一絵 真面目にしか働けない桐人、ワーママのマネージャー恵理子、いじめの標的にされた圭太、母から結婚をせっつかれる久乃、流されて生きてきた光彦、プラネタリウムに通う璃子。それぞれの闘い。ハラスメントの問題が多く描かれる。要領が良くて声が大きい人間だ... 2024.09.12 古内一絵
降田天 事件は終わった /降田 天 まだ頭がグルグルしている。人間には想像力という強い武器がある。でも、使い方を間違えると、自分や他人を傷つけてしまう。想像力は両刃の剣だ。そのことを忘れないように、と自分に釘を刺した。地下鉄で起きた刺殺事件のその後を描いた連作短編集。犯人から... 2024.09.12 降田天