2024-10

寺地はるな

川のほとりに立つ者は /寺地 はるな

すれ違ったままの恋人がある日事故に遭い、意識不明に。彼の家で発見した3冊のノートには子どものような拙い字が並んでおり…序盤はミステリめいているが、物語の主軸は発達障害(特にLD)。なんだかなー、障害の有無に関わらず、相手を慮る精神があれば、...
「ふしぎ現象」研究会

大人も知らない? ふしぎ現象事典 /「ふしぎ現象」研究会

ヨシタケさんの表紙にひかれて。ふしぎ現象…というより、雑学本と言われた方がピンとくるかも。専門で勉強してる人しか知らんやろ、と思うようなマイナーな心理学や経済学の用語を子どもでも分かるように、簡潔に核心を突いた解説していて、勉強になる。(時...
新川帆立

令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法 /新川 帆立

「リーガルSF」と銘打たれているが、現代社会への皮肉がものすごくリアルで、思わず「SFとは」ってググってしまった。動物の命権(からの勘違い男!女をモノ扱いするんじゃないよ。怒)、手作りご飯信仰(でもそれを仕事にするとイライラし出す夫、現実に...
井上真偽

探偵が早すぎる /井上 真偽

(上巻)父の死により莫大な遺産を相続することになった女子高生、一華vs彼女を事故死に見せかけて殺害しようとたくらむヤバい親戚一同。一華の唯一の味方、使用人の橋田が、「古い知人」である探偵を雇う。(橋田、何者よ。)筋書きは重いのに、コメディ?...
矢部太郎

プレゼントでできている /矢部太郎

「もしかしたら自分というものは全部誰かからのプレゼントで出来ている…のかもしれない」(p.101)っていう、作者さんの人柄がにじみ出ているようなエッセイ漫画。いや、作品の出来と作者の人となりはイコールではない、と普段は思っているのだけれど、...
渡辺優

カラスは言った /渡辺 優

ある朝目が覚めたらカラスが喋った。から始まるファンタジー?SF?かと思いきやの…。当事者でない人間があれこれ言うことの危うさ、それでも分かろうとすることの是非、自分の正義の軸がどこにあるのか、その根拠はどこからきているのか。色んなことを突き...
千早茜

〈ネタバレあり〉雷と走る /千早茜

小学校に上がって間もなく父親の仕事の都合でアフリカに引っ越すことになったまどかは、ガードドッグの虎に出合う。人間には絶対服従、なのに時折剥き出しになる野生。時に脅えながら、けれどまどかは虎への愛を信じて疑わない。そして、決して日本で首輪を嵌...
SCRAP

SCRAPいじわるナゾトキBOOK /SCRAP

道尾秀介コラボのDETECTIVE Xが楽しかったので手を出してみた。かわいいキャラが煽ってくれます。図書館の児童書分類本なんやけど…ムズすぎ。ヒントものってるけどそれでも解けないやつとか普通に多かった…。あと、問題の次のページに答えが載っ...
日野瑛太郎

〈ネタバレあり〉フェイク・マッスル /日野瑛太郎

第70回江戸川乱歩賞。たった3ヶ月のトレーニングでボディビルの大会で入賞したアイドル大峰颯太にドーピング疑惑が持ち上がり、炎上。そんな逆風もどこ吹く風、彼はパーソナルジムを立ち上げる。週刊鶏鳴の新米記者・松村健太郎はそこに潜入し、すげー方法...
アンソロジー

彼女。百合小説アンソロジー

百合…?あんまり興味ないけどなあ、作家陣が私の好み過ぎるなあ、一応読んでおくか…と、軽い気持ちで読み始めたらぶっとんだ。秀作揃い過ぎる!!百合の概念がへし折られた。もとい、正しい方向へ直された。百合を避けている人にこそ読んで欲しい一冊。(以...