2025-01

藤崎翔

<ネタバレあり>神様の裏の顔 /藤崎 翔

いきなりネタばれしてしまって申し訳ないが、私の中で、犯人が双子あるいは多重人格というのは禁じ手である。萎える。(序盤で示唆されている場合を除く。)そういう意味ではこの作品は禁じ手もいいとこなのだが、それを上回る面白さだったので、貶す気になれ...
一穂ミチ

うたかたモザイク /一穂 ミチ

雑誌やアンソロジーに掲載されたお話が再収録された短編集。「BL」と「神さまはそない優しない」(これ、関西弁になじみのない人にはちょっと読みづらいかも)が好み。一穂さんの書く文章を読んでいると、(あの時の私の言葉にできなかった気持ちはこういう...
芦沢央

悪いものが、来ませんように /芦沢 央

子育てに悩む奈津子。不妊と夫の浮気に悩む紗英。距離の近すぎる女二人の友人関係(いわゆる共依存?)を描いた作品なのかな、でも何か所々で違和感を感じるな…と思いながら読み進めたら後半でひっくり返された!ラストの救いの無さもこれぞ芦沢央という感じ...
石田夏穂

我が友、スミス /石田 夏穂

別の生き物になりたい。そう思ってジム通いを始めたOLがある日スカウトを受け、ボディ・ビル大会への出場を目指す──という、粗筋だけ書いてしまうとなんとも陳腐な芥川賞候補作。同僚の「女性は大変ですね」という科白と、ボディ・ビルの世界が「クラシッ...