一穂ミチ 砂嵐に星屑 /一穂 ミチ テレビ局で働く人たちのお仕事ドラマ、なんて一言で括るには勿体なさすぎる名作。他人の芝生はいつでも青く見える。分かっていても、青々として見える。周囲から尊敬されてそこそこ人生うまくいってるように見えても、本人は鬱屈とした思いを抱えていたり。過... 2024.09.06 一穂ミチ
益田ミリ みちこさん英語をやりなおす /益田ミリ 益田ミリさん大好きなので、特に英語の勉強には興味なかったけど読んでみた。ら、面白かった!英会話の勉強じゃなくて英語の勉強。英語は数に敏感。(でもyouは「あなた」「あなたたち」両方の意味があるってのが不思議だが。)外国語を勉強するっていうこ... 2024.09.06 益田ミリ
斜線堂有紀 楽園とは探偵の不在なり /斜線堂 有紀 あなたは天国を信じますか?この世に地獄は決定的に存在するのに、天国があるかどうかは分からない。2人殺したらその場で「天使」に地獄に引きずり込まれる。そんな世界で人間は何を考え、世の中はどう変わるのか。善良な人間ほど報われない、というやるせな... 2024.09.05 斜線堂有紀
朝井リョウ 正欲 /朝井 リョウ 多様性とかおめでたいこと言ってんじゃねぇよ、うるせえ、黙れ。という、この時代なかなか言えないことを言ってくれてありがとう。私は幸いなことに特殊な性癖は持ち合わせていない。(多分、今のところ。)でも、「理解してくれようとしなくていいから頼むか... 2024.09.05 朝井リョウ
アンソロジー Story for you /アンソロジー コロナの話多めアンソロジー。つくづく、自粛だのなんだので子どもたちの貴重な時間やチャンスが潰されたことに胸が痛む。junaidaさんの可愛らしい表紙絵通り、寝る前の睡眠導入剤としては◎。気になった初読み作家さんメモ→大倉崇裕、小前亮、今村翔... 2024.09.04 アンソロジー
アンソロジー 空白小説 /氏田 雄介,小狐 裕介,水谷 健吾 誰もが聞いたことのある書き出しと結びの2文の間を埋めて、全く新しい物語を作ろうという斬新なショートショート集。サクッと読めるので、気分転換にどうぞ。流行りの朝活とやらをリスペクトしたような馬鹿にしたような作品、「モーニング・インストーラー」... 2024.09.04 アンソロジー
辻村深月 ツナグ 想い人の心得 /辻村 深月 前作よりも起伏は少なく、その分、どっしりとした骨のある作品。親に弟子入りを許して貰えなかった、自分でもセンスがないと分かっている、それでも自分はやるんだ、という奈緒の強い信念に圧倒された。これから先何度でも心折れる瞬間があるだろう、それでも... 2024.09.03 辻村深月
結城真一郎 救国ゲーム /結城 真一郎 衰退していく一方の地方都市は見捨てて、大都市に税金を注入すべきだ。という主張の「愛国者」が起こす「予告殺人」。閉鎖的な田舎の問題点や、そこで繋がれてきたお金でははかれない人や文化、しかし地方交付税に頼らなければならない現実が、とても切実に問... 2024.09.03 結城真一郎
降田天 女王はかえらない /降田 天 ミステリー要素よりも、クラス内カースト制度のドロドロとイジメの描写が超絶リアルで、エネルギー吸い取られました…。子どもって、時に大人より怖い(x_x)。現実でも心理戦に関しては子どもの方が複雑かもしれない。ミステリー小説というより学園モノエ... 2024.09.02 降田天
永井みみ ミシンと金魚 /永井 みみ 一年と少し前に死んだ、可愛がってくれた祖母を思い出して、少し泣いた。祖母は最後まで痴呆にもならず、腰は曲がっていたけれど、自分の身の回りのことは自分でして、明るくて、大好きだった。祖母の「お迎え」はどんなだったろう。きちんと誰か迎えにきてく... 2024.09.02 永井みみ