須藤古都離 ゴリラ裁判の日 /須藤 古都離 第64回メフィスト賞満場一致は伊達じゃない。誰より賢いゴリラ、ローズはある日、「人間の子どもを助けるため」という理由で夫のゴリラを射殺される。人間と他の動物の違いとは?という深く重い問いがテーマにも関わらず、とても読みやすく一気に読めた。法... 2024.11.26 須藤古都離
三浦しをん 好きになってしまいました。 /三浦 しをん 三浦さんのこの手の特にテーマがはっきり設定されてない(厳密には違います)エッセイ、久しぶりではないでしょうか。もう読む前からニヤニヤ(←気持ち悪い)。相変わらずのオタクっぷり、濃ゆい友人たち及びご家族を堪能。しかし前ほど笑えないのは何でだろ... 2024.11.25 三浦しをん
東畑開人 聞く技術 聞いてもらう技術 /東畑 開人 「ただ話を聞いてもらう」ことって本当に効果てきめんで、そして話を聞いてもらうためには「自分が聞く」ことから始めよう、その循環がうまくいくと社会全体が良くなるよ、という趣旨の本。話を聞いてあげる第三者をケアしてあげる第四者の存在も重要である、... 2024.11.24 東畑開人
雨穴 変な絵 /雨穴 絵×ホラー×ミステリという斬新な発想。ホラー系は苦手なんやけど、流行りに乗っかって、つい…。結論:結局、一番怖いのは人間よな…。容疑者のアリバイのタイムテーブルとか現場の地図とか、普段ミステリを読んでると頭がごちゃごちゃしがちな所を、親切に... 2024.11.23 雨穴
市川憂人 ジェリーフィッシュは凍らない /市川 憂人 ほんタメを見て。1983年U国、気嚢式浮遊艇のステルス機能試験を極秘裏に進めていたファイファー教授らの乗った機体が雪山に不時着、そこで起こる連続殺人。女性1人と男5人、三部屋(二段ベッド有)にどう割り振ったの?って思ったり、割と早い段階で何... 2024.11.22 市川憂人
綿矢りさ 嫌いなら呼ぶなよ /綿矢りさ 久しぶり過ぎてほぼほぼ初めましてな綿矢りささん、え、面白いやん!深夜のテンションじゃないと読めないけど。主人公が(なんなら脇キャラも)全員ヤバい奴で、現実にいたら全力で距離を置く。でもアクの強さがクセになって、遠巻きに観察したい。めっちゃ感... 2024.11.21 綿矢りさ
新川帆立 帆立の詫び状 てんやわんや編 /新川 帆立 面白かった。あえて苦言を申し上げるなら、一行開けを多用するのやめてほしい。ここで一行開ける必要ないやろ、というとこでポコポコ一行開けがあり、停止中のエスカレーターに乗ったり降りたりする時のあれを何度も味わうような感覚に陥ってしまった…。でも... 2024.11.20 新川帆立
伊坂幸太郎 ペッパーズ・ゴースト /伊坂幸太郎 飛沫感染でその人の未来が一瞬見えちゃうことがある壇先生。猫を虐待した人間に報復を与える仕事をする二人組。別々に見える物語がどう絡んでいくのか、ワクワクしながら読み進めた。(タイトルの意味知らなかったけど、なるほどね。)私たちも小説の登場人物... 2024.11.19 伊坂幸太郎
山口裕之 「みんな違ってみんないい」のか? ――相対主義と普遍主義の問題 /山口 裕之 タイトルのキャッチーさとは裏腹に(私にとっては)難解な哲学の本。昨今の世の流れにある「人それぞれ」という一見寛容に思える言葉の無責任さ、冷たさに切り込み、ではどうしたら良いのか?というのを考察している。ポイントは「より正しい正しさ」を、「当... 2024.11.18 山口裕之
ルイス・キャロル 完全版 アリス物語 /ルイス・キャロル まず、扉絵と挿絵が忘れた乙女心をくすぐる!なんと1916年(マーガレット・タラント)のもの。芥川龍之介・菊池寛共訳と銘打たれているものの、更に澤西祐典が手を加え追訳しているので厳密には3人の、そして下訳を担った名も無き『・(ナカグロ)』氏も... 2024.11.17 ルイス・キャロル