ツナグ /辻村 深月

辻村深月

「使者(ツナグ)」に依頼すると、人生で一回だけ死者に会うことができる、というファンタジー設定なのに、まんまと泣かされてしまった。

会えたとして、それが前を向いて生きることにつながるのか一生後悔を抱えて生きることになるのか。
特に嵐と御園の女の「友情」と軽く表現できない複雑な関係性に唸らされた。
このあたりの描写がすごく緻密で(と簡単に書くのもはばかられる)作者の真骨頂。

「ツナグ」役目の歩の人物像が、最初はぼんやりしていたのに段々はっきりしていくのが面白かった。
あと申し訳ないけどモラ男の靖彦は生理的に無理です。

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